猛虎かく勝てり2674
2024.06.11 Tuesday
“生え抜きではない男の背中“
このような男の背中があってこそ、チームが強くなる。生え抜きではない影の立役者を称えた記事を見つけた!
惜しくも“ノーノー”を逃した才木君の好投、つながった猛虎打線と文
句なしの快勝後、指揮官・岡田監督を驚かせたことがあった。
渡辺諒君がベンチ裏にいたことである。病院にいるか、帰宅していると
思っていた渡辺君が甲子園に戻り、試合を見守っていたのだ。
虎党なら承知だろうがアクシデントがあったのは3回表。2死一塁からの
打球は一塁ファウルゾーンに高く上がる。これを追った一塁手・渡辺君
はフェンス際でミットを出したものの、そのままカメラマン席に落下。
プロレスの“バックドロップ”のような形で背中から倒れ込んだ。
頭部を打ち、動けない状況に一時は担架も運ばれた。しかし数分後、自
力で立ち上がる。そのままトレーナーに付き添われ、病院へ向かった。
幸い、大事には至らなかったがそのまま球場に戻ってきたことで岡田監督を驚かせたのだ。
「大丈夫です。取れた打球でもありましたし、才木に申し訳なかったなと思います。しっかり練習して次はしっかりやっていきたいと思います。今、ほんと、野手としては必死にプレーすることが一番ですし」。
渡辺君はそう話した。ケガは避けなければならないけれど、捨て身のプ
レーには、やはり尊敬の念を持ってしまう。もちろんプロとして生き残
るため、自分のためだが同時に投手のため、チームのために、という精神が伝わってくる。
7回、交代で入った糸原君の中前打から好機を広げ、猛虎打線は3得点。
才木君の好投も得点できなければ勝利につながらないので、これは大き
かった。惜しくも安打を許したが虎党が盛り上がった時間でもある。
「イトさんも急に代わって、あそこまで活躍してくれたので僕としてもうれしいですし、負けないように練習していい結果が出るように頑張りたい」。渡辺君はそうも話した。“生え抜き”ではないだけに気合が入っ
ているのだろう。こういう姿を最初から縦縞にいる選手に見てほしい。
こんな選手がいればチームに勢いは増す。楽天に3連敗して勝率5割に
逆戻りしたとき、岡田監督は「明日から開幕」と言ったけれどその“開幕カード”で3連勝。もちろん勝負はまだこれからだ。
参考文献:阪神タイガース公式サイト
画像:渡邉 諒内野手
撮影:アナフレ猛虎会『頑張れ阪神タイガース☆』
撮影日:2023年4月21日
場所:バンテリンドーム