猛虎かく勝てり1752
2019.08.27 Tuesday
“火の玉が奇跡を起こす”
終盤に5連勝をして長期ロードを5割で終えた猛虎。
この夏の陣の立役者こそ、39歳のストッパー球児君でしょう。
7月下旬に不調の守護神ドリス君に代わって中継ぎから昇格すると10戦で9セーブ。今月24日のヤクルト戦で最終回に登板するとあっさりと3人で料理、その投球内容も17球中、15球がストレートで2奪三振と、安定感は群を抜いている。今季9セーブ目は通算234セーブとなり、ソフトバンクのD・サファテ投手と並ぶ現役最多記録でチームの5連勝に花を添えました。
球児君の代名詞と言えば「火の玉ストレート」。全盛期の球速は156キロを計測しましたが、現時点では150キロに届かない。それでも今季の奪三振率は「13.40」と驚異の数字を残しています。ちなみに同部門のリーグトップはセ・リーグが山口俊(巨人)投手の10.10で、パリーグは千賀滉大投手の11.54。もちろん長いイニングを投げる先発と、ほとんどが1イニング限定のストッパーとは条件が異なるとはいえ、球児君が未だに三振にこだわり、三振を奪える投手であることに変わりないことが数字で証明されます。
40歳も目の前にして、ストレートだけで抑えられなくなっていることは本人が一番承知しているでしょう。スライダーやフォークを混ぜながらの投球も、それでも奪三振へのこだわりは捨てていない。
名球会入りの目安となる250セーブまで、あと16個。守護神復帰を公言した今季だが、開幕直後は中継ぎでも打ち込まれて、自らファーム行きの再調整を志願。3年間のメジャー挑戦は故障と手術に明け暮れ、帰国後も1年間は四国アイランドリーグに在籍して後輩の指導にもあたった。回り道のように見える屈辱の日々を乗り越えて今の球児君があるのでしょう。
先発も中継ぎも経験して、そして抑えに戻ってきたオールラウンダー。こだわりの火の玉は奇跡の逆転CS進出!そしてあわよくば日本シリーズへチームを導きます!
参考文献:阪神タイガース公式サイト
画像:藤川 球児投手
撮影:アナフレ猛虎会『頑張れ阪神タイガース☆』
撮影日:2019年03月16日
場所:阪神甲子園球場