猛虎かく勝てり2673
2024.06.04 Tuesday
“猛虎打線の落とし穴“
ようやく連敗を止めた。それもギリギリの内容。ゲームセットのあと、記者に囲まれた岡田監督が一言「しんどいわ」と漏らした。
そりゃ〜そうですね〜毎日が接戦。この日も一歩間違えればサヨナラ負けを喫しかねない内容だった。
6月2日のロッテ戦を見て、明らかに猛虎打線との違いを指摘する記事を見つけました。
とにかく積極的なマリーンズ打線。各打席、初球からスイング。追い込まれても、そこから粘る。ファウル、ファウルでしのぎ、食らい
ついていく。最後、見極めて四球。甘い球を仕留めてヒットにする。こんなシーンが何度も繰り返される。球数を投げさせ、圧をかける。目的
を持った打席に、いまのロッテ打線の強さを感じた。
それに比べ猛虎打線は…というと、簡単にストライクを見送る。カウン
トを整える、いわゆるカウント球を許し、相手の有利なペースで運ばれ
る。追い込まれると、相手はより厳しいコースを攻めてくる。そこで三
振、凡打のパターン。今年のオープン戦、バンテリンで感じたことは、とにかく凡フライの山々。内野席一階で観戦していたが、首が疲れるほど見たのを記憶する。
ロッテ打線とは真反対の攻撃スタイルを感じ、1年前の猛虎打線の攻撃の
キーワードは「四球」だったことを思い出す。岡田監督が四球の価値を
上げ、それを査定に反映させるように球団に働きかけた。そこから始まった四球の取り方。ヒットと同様、出塁して、そこから得点につなげて
いくスタイルが得意技になり、球界に四球の重みを知らせたことも事実。
新たなシーズンに入っても、このテーマは変わっていない。ただ、それによって後手に回る悪循環になっているのでは・・・そんな気がする今年の貧打戦。
素人から見ても、追い込まれて苦もなく対処できるのは近本君だけ。カウントが不利になっても平然として際どい球を見切れるし、ファウルで
逃げることができる。そこから有利なカウントにもっていく能力を備えている。そして苦肉の策として4番打者に座った。
他のバッターは・・・・余裕がなくなり、ボール球を追いかける姿が多発。甘い球を見送り、悪球を振る。相手バッテリーの術中にはまる。
こういう打撃スタイルは情報として、相手チームに入っている。例えばストライクの初球は振ってこない…といったデータがあれば、簡単にス
トライクを投げ込み、カウントを整えていく。昨年はそういうデータがなく、選んでの四球。これがハマりまくった。猛虎のバッターは、1
年前との違いを感じるべきなのに、対応はまったくできていないのか・・・
日本ハム、ロッテの選手の積極打法からの粘りは、大いに参考になったのではないか。得点能力が極めて低い現状。これを打破するためには、猛虎打線全体で変化が必要。四球の重要性を認めながらも、一方で待ちから仕掛けるスタイルへの転換が求められる。
好球必打だ猛虎ナイン!
参考文献:阪神タイガース公式サイト
画像:近本 光司外野手
撮影:アナフレ猛虎会『頑張れ阪神タイガース☆』
撮影日:2024年5月1日
場所:マツダスタジアム