猛虎かく勝てり2672
2024.05.28 Tuesday
“交流戦に向けて“
とにかく打てない伝統の一戦は案の定カード負け越しに終わった猛虎。
巨人の先発投手陣が良かったが、やはり貧打線は深刻でした。
日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏が、猛虎貧打解消のキーポイントを考察。
チームは28日の日本ハム戦から交流戦をスタートさせ、31日ロッテ戦か
らはDH制も活用する。誰をどの打順でDH起用するのか。レジェンド
は1番近本君の役割に注目していました。
猛虎打線の状態が一向に上がらない。交流戦開幕直前の1週間は6試合
で計10得点。単純計算で1試合平均1・67得点しか奪えていない。24
日の甲子園巨人戦では戸郷投手にノーヒットノーランを献上。26日の同
戦でも菅野投手に7回1死まで無安打に抑え込まれた。一方でチーム奪
四球数はリーグ最多の160個。リーグワーストのチーム打率2割2分3
厘で同2位の149得点をたたき出しているのは立派だが、もうそろそろ打ち勝つ試合も増やして投手陣の疲労を減らしたいところ。
とはいえ、交流戦突入と同時にレギュラー陣の状態が一気に良化する可能性があるとも思えない。そこで注目したいポイントがDH制の使い方と説く。ローテ通りであれば佐々木朗希投手との対決も予想される31日
ロッテ戦(ZOZOマリン)から、猛虎はDH制の試合を戦う。どの選手
をDH起用するのか。どの打順に入れるのか。スタメン野手を1人増やせるゲームで猛虎打線にどうやって刺激を与えるのか、岡田監督の腕の
見せどころだ。
現状、DHスタメン候補は主に以下のメンバーが予想される。原口君に
糸原君、ミエセス君、前川君、1軍昇格が報道されている小野寺君など…。好調の渡辺君も三塁起用とのてんびんでDH起用の可能性もある。これ
らの選手を1番近本君、2番中野君の前に置くのか、それとも後ろに置くのか。氏はこのポイントに注目している。2人に走者をかえしてもらいた
いのか、走者の2人をかえしてもらいたいのか、岡田監督の意図がDH起用と打順から読み取れるからと。
今の猛虎打線でもっとも計算が立つ打者は近本君。決して絶好調という
わけではないが、それでも相手バッテリーからすれば、走者を置いた場
面で近本君を打席に迎えるのは嫌なはず。岡田監督も本音をいえば、一
時期試した3番で起用したいのでは。ただ、監督は近本君と話し合った
結果、彼が現時点でもっとも打ちやすいという1番での起用を決めた。
そうなると、近本君にポイントゲッターとしての役割を期待する場合、
下位打線の層を厚くする必要が出てくる。
たとえば9番DHで糸原君を使えば、下位打線でチャンスメークして1、
2番でかえすというイメージが湧いてくる。クリーンアップで原口君を
DH起用すれば、出塁した1、2番をホームにかえしてほしい、というメ
ッセージにもなる。もちろん、相手の先発投手のタイプや相性によって
DHの使い方は日々変わるが、これだけ打てない中でDH制を有効活用し
ない手はない。DH選手につながせるのか、かえさせるのか。貧打解消
へ、岡田監督の選択が興味深い。
参考文献:阪神タイガース公式サイト
画像:近本 光司外野手
撮影:アナフレ猛虎会『頑張れ阪神タイガース☆』
撮影日:2024年5月1日
場所:マツダスタジアム