猛虎かく勝てり2889
2025.08.22 Friday

“完全優勝の行方“
今シーズンの戦いで思い出すのは03年、闘将・星野仙一監督の下、18年
ぶりリーグ優勝を果たしたシーズンの少し“不思議なこと”だという記事を見つけた。あれだけ強かった星野阪神だが全球団に勝ち越しての「完全優勝」はならなかった。当時は交流戦はなく、セ・リーグ相手の話だ。
2位になった中日だけに何故か負け越したのである。闘将が01年まで中
日監督だったのは知られるところ。そんな因縁があってかどうか、指揮
官・山田久志氏率いるドラゴンズの前に勝ち越しはならなかった。
そして今季も同じ現象が。03年同様に圧倒的に強いチームとして快進撃
を続けるが、まだ勝ち越せない相手がいる。これも中日なのだ。前日19
日に勝ち、対戦成績を8勝8敗のタイに戻していた。この試合に勝てば、
セ・リーグ全球団に勝ち越しとなるチャンスだったが1−2で敗戦。再び負け越しとなった。
指揮官・藤川球児監督は、どちらにしても失礼になるので明言は避けている。では敵将・井上一樹監督はどう考えているのか。
元監督・矢野燿大時代、ヘッドコーチとしてタテジマのユニホームを着
た存在でもある氏曰く、なぜ中日だけ猛虎に分がいいのか?
ただ強いチームに臆さずプレーしていく気持ちは持てと言っている井上監督は、それがいい方に出ているのかもしれないと率直に答えた。
数字的に言えば1勝だけのことだが、ここに猛虎が緊張感を持たなければいけない理由はある。完全な独り旅状態になっている今季。
特にAクラスに入り、クライマックスシリーズで対戦する可能性があるチームは、猛虎にだけは負けないとエース級を当てがい、カタキのごとく相性のいい投手優先に打順も組み替えてくることが予想される。
優勝への荊の道は、いよいよこれから始まるのかもしれない。
参考文献:阪神タイガース公式サイト
画像:猛虎ナイン
撮影:アナフレ猛虎会『頑張れ阪神タイガース☆』
撮影日:2024年03月15日
場所:バンテリンドーム